第53回コンソーシアム人材セミナー 開催報告

平成30年4月22日(火) 、第53回コンソーシアム人材セミナー「逆境を愉快に生きる/株式会社デンソー 価値創造プロジェクト(兼)デザイン部 担当部長 技師 伊藤義人 氏による講演」を開催しました。(参加者50名)。

概要

 株式会社デンソーは自動車関連の分野を主としていますが、それだけでなく生活や産業に関する機器など自動車技術を応用した事業展開にも取り組んでいる会社です。伊藤さんはデンソーに30年以上勤務し、たくさんの商品のデザインを手掛けられています。
 伊藤さんには「逆境を愉快に生きる」という題目で講演していただきました。
 デンソーに就職してから、どのような苦労を経験し、そのたびにどんなことを考え乗り越えてきたか、ご自身の体験をもとにお話をされました。

 伊藤さんはデザイン課に配属後、様々な困難に立ち向かいながら、他の企業よりよい商品、他の企業にはない商品の開発に取り組んでこられました。評価の悪いデザインを変えていこうと、自らリーダーシップをとり開発に取り組んだこともあったそうです。苦労を重ねながら長い時間をデンソーで過ごし、やってみたいことを自分の思うままに企画できるようになったことが、本当に喜ばしいことだとおっしゃいました。
学生時代や新入社員時代に抱いた価値観、思いが伊藤さん自身の礎となっていることから、若いときに自分の軸となるようなものを作り、それを大事にするべきだとおっしゃっていました。たくさんの苦労を背負い、主体的にやってみることに価値があり、やりがいが感じられることを伝えられました。苦労や困難を楽しむべきで、その裏にきっとチャンスがあるというメッセージを学生に投げかけられました。

参加した学生から参加者の感想(一部)

(1) 講師が所属する企業・組織の経営理念や活動内容などについて、「共感」した点

  • 経営理念ではないが、伊藤さんの常に挑戦し続ける姿勢は、一般的な日本人にはできないことで、学ぶべき姿勢だと思いました。(工学研究科・男性)
  • 努力は闇雲にするのではなく、状況を理解し、一歩一歩進むものだという事に共感した。私も努力は正しい努力をしないと報われるものではないと思う。(工学研究科・男性)
  • デンソーのアフターマーケットサービス事業が目指す価値における「あなたの声をいちばんに」ということについて、伊藤さんのお話にあったように、通信事業で女子大生等に意見を聴いて、製品のデザインに活かしたことは、企業では大切なことで、使う人に思いやりがあって素晴らしいと思い、共感しました。(生物圏科学研究科・女性)

 
(2) 講演やディスカッション内容に関する感想・印象に残ったこと

  • 人生最大のチャンスは最悪のタイミングでやって来るという言葉が印象に残りました。若い時には挑戦すべきと言う話も含め刺激的でした。やらなくて後悔するよりもやって後悔した方が断然良いことだと思うので、この話を心に留めておきたいと思いました。(工学研究科・男性)
  • 好きな事を仕事するのは確かにきついが、好きじゃないと頑張れないという事が印象に残った。ピンポイントに好きな事を仕事するのではなく、好きな事のストライクゾーンを自分で把握するのも大切だと思った。(工学研究科・男性)
  • やりたい事、良いアイデアを出しても、それに対して反対して来たり、足をひっぱって来る人が社内でも多くいるが必死にもがき、ピンチをチャンスにしていくことについて、伊藤さんのお話を聴いて、重要であり、心に強く残りました。周りの意見に流されるより、自分の意思や意見を大事にしたいと思いました。(生物圏科学研究科・女性)