平成29年12月13日(水) 、第46回コンソーシアム人材セミナー「ベネッセ教育総合研究所 研究員 岡部 悟志 氏による講演」を開催しました。(参加者31名)。
セミナーは「大学院での学びとベネッセでの調査研究・事業活動とのつながりについて」と題して行なわれました。
まず、岡部さん自身の実務経験を振り返りながら、ベネッセの調査研究・事業活動について紹介して頂きました。ベネッセは株式会社ベネッセコーポレーション(Benesse Corporation)の省略であり、「よく生きる」を企業理念とし、教育、介護の領域を中心に事業展開しています。なお、ベネッセ教育総合研究所は、1980年に設立され、只今約40名の研究員・スタッフからなる国内有数の教育シンクタンクです。ベネッセ教育総合研究所における次世代育成研究室、初等中等教育研究室、高等教育研究室、アセスメント研究開発室、グローバル教育研究室、カリキュラム研究開発室、情報戦略研究室7つの研究室がそれぞれの専門領域を研究しています。
次に、ベネッセ教育総合研究所で現在行っている調査を通して、大学で行われている研究との違いを説明して頂きました。ベネッセ教育総合研究所では、下は乳幼児から、小・中・高校・大学生までを中心に、彼/彼女らを取り巻く保護者や教員を対象とした全国レベルの大規模な調査を行っています。そこから、今日的な教育課題や、子どもや保護者、教師の悩みなどを明らかにし、社会へ広く発信しています。
最後に、岡部さんは大学院での学びで役に立っていることや、一方で課題に感じていること等を伝えました。
〇 就職活動や自身の研究に取り組む中で、実際に大学院に進学し、自身の専門領域をどのように活かすことができるのかということに悩んでいました。私の場合は直接今ある知識を活かすことができる職業に就くつもりは無いのですが、最後にお話頂いた「社会をより良くしたい」というような抽象度の高い根本的な動機は一致するものがあるなと感じました。ご講演に感謝します。(教育学研究科 男性)
〇 私は心理学を専攻しており、社会的要素や心理的要素を数量的に分析していくことで人の心に接近するといったことを研究している。そのような自分からみると、講師が紹介されたベネッセでの研究活動や研究成果の活用方法のお話を聴くと、自分が心理学を専攻して得た専門性が社会に出てどのように活かすことができるかについて、かなり具体的に理解でき、非常に参考になった。(教育学研究科 男性)
〇 教育支援業界に関するお話は普段聴くことが無い新鮮な内容でした。 特にベネッセの事業内容の中で、どのように調査することで現状の現場市場を把握するのか、把握したデータをどのようにまとめ、社会に発信し、さらなる課題に取り組んでいくのか、その流れと成果がとても興味深かったです。(生物圏科学研究科 男性)