第4回課題提案型ワークショップ「イノベーション演習2019」第7回開催報告

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2019年11月20日(水)14:35~17:50 広島大学東広島キャンパスベンチャービジネスラボラトリー203講義室にて第7回講義が開講されました。学部生・大学院生および特別研究員などの履修生10名が参加しました。

まずは前回の中間報告会を踏まえて,各チームで進捗状況を共有しました。次に,現時点でのビジネスアイデアはどのようなものか,今後どのようにビジネスアイデアを固めていくのか,各チームの代表者が発表しました。

『FuwaFuwa』チームでは,前回の中間報告会でお客様が何を求めているかわかったので,ターゲット・マーケティング方法を提供してみようと考えました。さらに,提案の二本柱にあったハラルフード対応については,原材料の選定の難しさや,工場の生産ライン制御が想像以上に難しいという企業コメントを受けて,シフト変更することになりました。単にムスリム対象ではなくコミュニティベースで情報を広めることを狙いとしました。

 

『Innovators』チームは社員の紹介や仕事風景のビデオをアップロードしたり,レシピ紹介ページを拡充するなど,オンラインサイトの拡充を再検討することになりました。また,ヒロツクの商品を大学の生協で販売できないだろうか,という点についても検証を行う予定です。また,外国人にとっては親しみのない,佃煮の見た目を受け入れてもらう方法を考えています。

 

『GIFTs』チームは新たな方策として,付加価値として「メッセージ」を用い,サプライズ要素を加えることを考えました。SNSで相手にURLを送り,受取主が住所と名前を入力すれば,プレゼントを届けるというシステムを考案しました。ほかのラッピング会社の商品を参考にしながら,パッケージについても吟味する予定です。

 
 

牧野先生より,技術の商用化プロセスのフレームワークを紹介していただきました。そこには想像(イマジネーション),創出(インキュベーション),など様々なフェーズを経て,商用化されるまでの流れが示されています。各フェーズにおける利害関係者が異なるため,ビジネスアイデアを届ける過程はまっすぐではなく,ぐるぐる回りながら進んでいきます。それぞれのフェーズで試行錯誤して利害関係者から許可を得る必要があるからです。本講義ではその最初の段階であるイマジネーションを伝え,利害関係者に興味をもってもらい,支援してもらうようにすることが目標です。

利害関係者にビジネスアイデアを納得してもらうためには,そのアイデアがより明確で現実的でなければなりません。どの顧客に,どんな価値や効用を届けるのか,そしてどのような事業価値があり,将来的な広がりはどうなのか,具体的な商品や売り場,価格,周知の方法,使用状況などをしぼりこむことが大事だと学びました。

その後,著名なTED TALKから魅力あるプレゼンテーションのヒントを学びました。世の中の名だたる名プレゼンターに共通しているのは,「現状が何か」を示した後,「新しいアイデアによって何ができるようになるか」を明示し,そのギャップが大きいことに気付かせる手法でした。大きなヒントを得た上で,チームごとに最終発表会へ向けて準備が行われ,講義のおわりには,次回用いる質疑応答のワールドカフェ方式の練習をしてみました。グループ間で人が行き来することで,短時間でたくさんの人と親しみ話をすることができます。それぞれのチームで闊達な議論が繰り広げられました。次回の最終報告会が楽しみです。