第4回課題提案型ワークショップ「イノベーション演習2019」第3回開催報告

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2019年10月23日(水)14:35~17:50 広島大学東広島キャンパス総合科学研究科K202講義室にて第3回講義が開講されました。大学院生および特別研究員などの履修生14名が参加しました。

はじめに,グループ編成が発表され,新しいグループメンバーと「お財布チャレンジ」に挑戦しました。米起業家兼コンサルタント Diana Kander 考案のエクササイズですが,配布された色画用紙やテープ・ホッチキスなどの文具を使い,各グループで6分間の制限時間でお財布を作りました。お客様役の三須先生に対し,3チームの営業担当が制限時間30秒で熱弁を奮いましたが,残念ながら商談成立にいたりませんでした。このエクササイズのポイントは,「顧客が購入しないものに6分間の時間を使ってしまった」という気づきです。新しいアイデアから商品開発に至っても,顧客に売れない「絶望のループ」を繰り返さないためにも,まず「顧客を見つけること」が非常に重要であるという学びを得ました。

つづいて,前回のフィールドワークを基に,各グループでブレインストーミングを始めました。意外にもブレインストーミングを経験したことがない参加者が多く,ポストイット1枚に1アイデアという大原則から学びました。各チームで出てきたアイデアをホワイトボードに貼り,KJ法を使ってグルーピング。アイデアとアイデアの関係性を考え,矢印で区分しながら,さらに出てきたアイデアを整理していきます。そしてグループで出たさまざまなアイデアに対し,「自分が取り組んでみたいもの」に投票します。その結果も含めて各グループの代表がそれぞれのアイデアを発表していきました。3グループのアイデアに類似した意見はありつつも,それぞれ個性のあるストーリーが生まれ始めており,これからの分析,掘り下げが楽しみです。
 
纏めのセッションとして,牧野先生から「売れる商品を生み出すために本当に必要なもの」として真の顧客ニーズを把握することの重要性について事例とともに解説があり,みな,今後どこに焦点を当てて取り組んでいかなければならないのか,改めて再考することとなりそうです。