2018年10月17日(水)標記2回ワークショップとして、フィールドワークツアーが行われました。12:30に広島大学東広島キャンパス 産学・地域連携センター ベンチャーラボラトリーオフィス(VBL Office)に17名が集合し、一路福山市へ。
まず、提案課題1【どのように、ある地域で“屋上”を活用するか】についてヒントを得るため、提案企業である株式会社ラックス(福山市曙町)の屋上を観察しました。ジャグジー、天体観測、屋上菜園から養蜂に至るまで、さまざまな屋上のあり方を検討されているラックス社ならではの挑戦を拝見し、履修生たちの想像がふくらんだようです。
つづいて、ラックス社の取引先代表として、脳神経センター大田記念病院屋上にお邪魔しました。福山市内のパノラマ眺望を目の前に、広報コミュニケーショングループマネージャー島津様より、屋上のレイアウトや現在の利用状況から、土地の歴史、都市計画、病院のビジネスモデルに至るまで、非常に幅広く奥行きのある情報をいただきました。そのどれもが、住宅地と隣接しながら工場に囲まれた商業地に構える大田記念病院の屋上について考察する上で非常に重要な情報となっており、履修生たちも多くのヒントを得たようです。
その後西条方面に戻り、提案課題3 「どのように、西条酒蔵通りの入口で”窓口”になれるか」についてヒントを得るため、提案企業である株式会社小泉新聞舗2Fのサロンにお邪魔しました。まず、到着した参加者に、鈴木常徳前社長から亀齢酒造の仕込み水が配られました。まさに「酒蔵通りの窓口」としてのおもてなしに、好天に恵まれてのどが渇いていた参加者からも感嘆の声があがりました。 その後、鈴木圭太社長から、創業時から4世代伝わる稼業についての思い、新聞というメディアの変遷と直面する危機、提案課題に至った背景など伺いました。参加者からは、現在の購買層から将来的なターゲット層、IT化、「窓口」の意味するところ、など幅広い質問が数多く寄せられました。
つづいて一行は広島大学前に移動。提案課題2 【どのように、「住み続けたい」と思う”地域”を下見に作るか】についてヒントを得るため、提案企業である株式会社プランニングサプライが経営する「食事つき学生寮」を見学しました。田儀正則エリアマネージャーから施設説明が行われ、その豪華な設備に質問が次々と挙がりました。一般的な賃貸物件よりもかなり高額な賃貸料ながら、オープンと同時に常に満室という状況に驚きましたが、家具や家電完備、住み込みの寮長ご夫妻が作られる食事、折々に企画されるイベント、万全のセキュリティーという贅沢な環境にみな納得しました。
その後プランニングサプライ社が公開されているイベントスペース「Ripple」に移動し、「下見盛り上げ隊」として企画されている「たのした」について伺いました。プロジェクターやキッチンも装備され、イベントなど開催に非常に使い勝手がよさそうな環境となっており、予約さえできれば自由に使えることに一同驚きました。同時に、施設設立の背景、目的などを伺い、担当グループでは何かしらのインサイトを得たようです。
五種五様の施設見学だったように思われましたが、いずれも根っこにある「地域」への思いには共通したものがあり、履修生からは各提案課題を融合させた企画案も挙がっていました。今後の展開が楽しみです。